失業保険と退職の段取り

年金の切り替え・特例免除・免除・猶予

厚生年金の適用を受ける会社で働いている場合、退職後に国民年金への切り替えが必要になります。(家族の扶養に入る場合や退職日の翌日から働く場合を除く)

年金の支払いが難しくなった場合、免除や猶予の制度があります。

2020年5月1日から、新型コロナの影響による減収が臨時の特例免除の対象になりました。
>新型コロナ感染症の影響による減収を事由とする国民年金保険料免除について|日本年金機構

減収ではなく失業保険を受ける方であれば、通常の特例免除の手続きになります。


支払いの期間
厚生年金から国民年金への切り替え
年金の特例免除・免除・猶予
年金の支給金額を確認する

支払いの期間

厚生年金の支払いは資格喪失した日の前の月までの支払いとなります。

月末までの退職  
退職日が3月1日~3月30日の間なら2月分までの支払いになります。

月末の退職
3月31日退社の場合、資格喪失が翌日の4月1日になります。
資格喪失日の前の月が3月となるため、3月分までの支払いになります。

入社した月に退職をした場合
1か月分の厚生年金の納付が必要になります。
厚生年金は月単位となるため、日数にかかわらず1カ月は加入した扱いとなります。

厚生年金から国民年金への切り替え

再就職までに日数がある場合や就職をしない場合、 14日以内に厚生年金から国民年金に切り替える必要があります。

14日を過ぎても退職日の翌日までさかのぼって払うだけなので、遅れても罰則は無いです。

窓口
住所地の市区役所、町村役場など
>日本年金機構:全国の相談・手続き窓口

必要なもの

  • 年金手帳 または基礎年金番号通知書
  • 退職日が確認できる書類 以下のうち1部
    ・離職票
    ・雇用保険受給資格者証
     (離職票をハローワークへ提出すると渡される書類)
    ・会社が発行する退職証明書
    ・社会保険・厚生年金資格喪失証明書 (通知書)
    ・退職日の記載がある源泉徴収票
  • 本人確認書類
    >本人確認ができる主な書類|日本年金機構
  • 印鑑 (本人のみの場合は不要、配偶者の手続きがあれば必要)

金額
月額16,540円 (2020年度 ※年度により変動)
支払いが困難な場合、免除や猶予の手続きを受けられる可能性があります。

年金の 特例免除・免除・猶予

手続きをすると、年金を払わなくても受給資格期間として計算されます。
年金の支払額は免除の程度に応じて減額になりますが、未納に比べてメリットがあります。
・全額免除になった場合、全額納めた場合と比較して、2分の1として計算される
・遺族年金の受け取りが可能

免除や猶予になった分を後から納めることで、元通りの支給額に戻すこともできます。

制度は3つありますが、失業保険の手続きをする方であれば、特例免除を利用するのが良いでしょう。

特例免除
本人の所得を除外し、配偶者・世帯主のみ所得審査があります。
独身・1人暮らしで失業中であれば審査の必要がないため、すぐに許可される事が大半です。
特例免除の条件

免除
前年の所得で審査されます。
本人・配偶者・世帯主の所得審査があります。

猶予
前年の所得で審査されます。
本人・配偶者の所得審査があります。


※世帯主は住民登録が同じ住所になっている人が該当します。
誰が世帯主になっているのかは住民票を見るとわかります。

※世帯主、配偶者の収入がある場合
住民登録のある市区町村に税申告がされていれば確認はスムーズですが、転入したばかりだと前住所の所得に関する証明書が必要な場合もあるため、予め窓口に相談しておくのがお勧めです。
>日本年金機構:全国の相談・手続き窓口

手続きに必要な書類については動画での紹介があります。
(分かりやすいですが、手続きに変更があると準備中になります・・・)
>国民年金免除・納付猶予申請書を提出する方向けに、記載方法を説明する動画

特例免除の条件

配偶者、世帯主(家族)の収入が基準以下であることが条件になります。
配偶者、世帯主のどちらかに収入により、全額、4分の3、半額、4分の1の免除を受けられます。
独身・1人暮らしであれば、全額免除の対象になります。

手続きに必要なもの
厚生年金から国民年金への切り替えの時と同じです。

特例免除の開始日
離職日(退職した翌日)の前月から、翌々年の6月まで免除が受けられます。

申請が可能な期間であれば、離職日の前月までさかのぼって免除になります。ただし申請時点から2年1カ月以上前は時効となり、免除の対象外となります。

失業した年 特例免除の申請が可能な期間
2018年 失業した前月 ~ 2020年6月
2019年 失業した前月 ~ 2021年6月 ※1
2020年 失業した前月 ~ 2022年6月 ※1
※1) 2020年7月以降の期間は、2020年7月になってから申請ができます。
※離職(失業)日は退職した翌日となります。12月31日に退職した人は翌年が失業した年となります。

年金の支給額を確認する

年金の切り替えや免除・猶予を利用した場合、年金の支給額にどのくらい影響があるのか。自分で計算するのは大変なので、年金ネットに登録して確認すると分かりやすいです。

現在までの支払い履歴と、その結果いくらもらえるのか、さらにこの先のシミュレーションも可能です。

>ねんきんネット|日本年金機構

申請方法
日本年金機構が発行してるアクセスキー(17桁の番号)を持っているかどうかで変わります。

アクセスキーが分かる場合 ⇒ オンラインのみで申請可能になります。

アクセスキーが分からない場合 ⇒ オンラインで申請後、郵送で受け取りとなります。

申請時に決めたパスワードと、発行されるIDでログインします。
郵送されてくる用紙はIDのみで申請時のパスワードは記載されていないため、パスワードは忘れないように!




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